KZ1000MkIIレストア日記
今回はバルブシート(バルブの当たる面)のお話です。
バルブシートの当たり面が、バルブに付着したカーボンと
排気熱で叩かれ続けデコボコになってしまっている写真です。
そのデコボコになった面をバルブシートカッターで修正するのですが、
これが又、奥の深い話で大変エンジンにとって性能を左右する部分です。
チューニング度合いによって様々なのですが、今回は耐久性と給排気効率を
両立させた内容になっています。写真のタケコプターみたいなのが専用工具で最近、ある精密機械メーカーが開発された物で従来有った工具とは全く別物です。
カット完成の写真です(分かりにくいですが)
この工具導入によってバルブシートカットの精度が向上し、よい結果が出ております。
面精度が上がると、工場出荷のエンジンとは音が別物になり当然馬力も上がり、とてもトルクフルなエンジンになります。この作業をノーマルエンジンにするだけで本来エンジンの持っているポテンシャルが発揮できるのです。
新車が一番だと思っておられる方が多いとは思いますが、
一度きっちり手組みでチューニングされたエンジンを(部品はノーマル)
体験して欲しいものです。きっと排気量が上がったと錯覚する位に
前に押し出す力が増えた事に驚かす自身が有ります。
もちろん速くはなるのですが、「速い」と言う表現では無く
「前に押し出される」って感じです・・・
通常ならバルブシートカットの仕事は内燃機屋さんの仕事なのですが
より高精度で仕上げたいのと、自分でしないと気がすまない性分でして・・・
こうやってバルブの磨り合わせをしている時がなぜか気が落着く私です・・・
今日も明日も明後日もあ〜しんど・・・ |